農業ICTシステムとは?パート2
こんにちは!
最近はやりの農業用ICTシステム。
戸倉トラクターでの活用方法の一つに、経費管理というのがあります。
会社員の方々からすると信じられないと思いますが、農業の世界には「経費管理」ということが今までほぼ行われていませんでした。
「どんぶり勘定」がざらです。どんぶりからあふれた分を受け止めるのもザルなので、下にどんどん漏れていました。
なぜなのか。
考察してみると、
・いくらで売れる売り物なのかが、収穫してからしかわからない。
・市場の相場で売値が決まるので、高いと嬉しいし、安いと悲しい。
・高い肥料を振ったからといって、天候に左右されるので、たくさん採れるとは限らない。
etc……
などが挙げられます。
これは今の時代でもほとんど変わりません。
日本の食品流通のシステムが根本から変わらない限り、難しい課題と言えます。
一番困るのは、消費者の皆さんですから、多数決の原理でいくと、農家さん<消費者さんである現状、変えられないと考えるのが筋です。
戸倉トラクターで、経費管理をする理由。
それは、会社としてのモチベーションを上げるためです。
ICTシステムを導入することで、一時間当たりの生産性が把握できるようになりました。
どれくらいの面積をどれくらいの時間でこなせるかということです。
また、減価償却の値段を組み込むことで、機械の使用料なども把握できるようになりました。
今までの農業では考えられなかったことです。
それらを数字で全員で確認することで、育成管理に対する考えが変わってきます。
今年はどれくらいの収量があれば、採算ベースで合うだろうか。
いくらで売れば利益が出るだろうか。
交渉ではいくらで話をしようか。
天気予報がこう言っているから、今週の作業はこうしようか。
来年の肥料はいくらぐらいのを使おうか。
など、社員教育にも大いに役立てることができます。
もちろん、考えの中には天候リスクは組み込まれてきますが、それを考える以前に、「自分たちでできるかぎりのことをしたのかどうか。」に焦点を置き、考える力を培っていくことができます。
これからの農業は、片手に鍬を、反対の手にタブレットを持つ時代です。
これだけやってできなければ、新しいことを考えなければ成り立ちません。
時代を先読みし、新しいことに挑戦することを嫌わないことが大事だと思います。
それでは。