特別栽培米について
農政情報
スーパーのお米売り場や、こだわりの飲食店で「特別栽培米」という言葉を目にすることが増えてきました。 「なんとなく体に良さそう」というイメージはあるものの、具体的にどんなお米なのかご存知ない方も多いのではないでしょうか。
今回は私たちも栽培している「特別栽培米」の基準についてご説明します。
1.特別栽培米とは
特別栽培米とは、農林水産省が策定したガイドラインに基づき、そのお米が生産された地域の一般的な栽培方法（慣行レベル）に比べて、以下の2つの基準を満たして栽培されたお米のことを指します。
・節減対象農薬の使用回数が「50％以下」
・化学肥料の窒素成分使用量が「50％以下」
つまり、「農薬と化学肥料を、通常の半分以下に抑えて作ったお米」ということです。栽培地域ごとの基準と照らし合わせ、厳しい管理のもとで栽培されたお米だけが、この表示を許されます。
2.なぜ農薬や化学肥料を減らすのか？
農薬や化学肥料は、効率よくたくさんのお米を収穫するために開発された便利な技術です。しかし、使いすぎれば土壌のバランスを崩し、環境への負荷となってしまいます。
化学肥料に頼り切るのではなく、有機肥料や土づくりに力を入れることで、稲は根を強く張り、病気や害虫に負けない生命力あふれるお米に育ちます。
「余分なものは入れない」 シンプルですが、これがお米本来の甘みや旨みを引き出す一番の方法だと私たちは考えています。
3.なぜ特別栽培米をつくるのか？
農薬を減らすということは、その分、雑草や病害虫のリスクが高まります。
除草剤を減らした田んぼでは、機械による除草作業や、人の目による見回りが欠かせません。
しかし、小さなお子様からご高齢の方まで、毎日食べるものだからこそ、胸を張って食卓へ送り出せるものを作りたい。
そのような思いで、特別栽培米につながっています。